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MEL(マリン・エコラベル)の養殖認証|坂越湾の牡蠣と、海を守る約束

青い海に牡蠣の筏が浮かび、遠くに緑の島がいくつか見える
坂越湾の筏と、沖に浮かぶ島々。

10月も後半に入りました。坂越湾では、冬の出荷に向けて、筏の下で牡蠣が育っています。坂越の生かきは、今季は12月初旬〜中旬からのお届けを予定しています。

今回は、海の上の作業から少し離れて、ひとつの「認証」のお話をします。私たち光栄水産は、MEL(メル)と呼ばれる、マリン・エコラベルの養殖認証を取得しています。MELとはどんなものなのか、そして毎日の牡蠣の仕事とどうつながっているのかを、ご紹介します。

MEL(マリン・エコラベル)とは

MELは、日本の水産のエコラベルです。海の資源や環境に配慮して魚や貝をとったり育てたりしているかを、審査をへて認める仕組みで、「マリン・エコラベル」の頭文字からMELと呼ばれています。

MELの認証には、段階ごとにいくつかの種類があります。海で魚をとる漁業の認証、魚や貝を育てる養殖の認証、そして、とったり育てたりしたものを加工し、お店やお客様へ届けるまでの段階の認証です。この最後のものは「CoC(シーオーシー)」と呼ばれます。

私たちが取得しているのは、このうちの養殖の認証です。牡蠣を育てる「海での仕事」について、認証を受けている、ということになります。

認証という言葉は少しかたく聞こえるかもしれません。けれども、もとにあるのは、海から恵みを受けて暮らす者として、その海をこれからも続いていく形で使っていく、というとてもシンプルな考え方です。

晴れた空と入道雲の下、おだやかな湾に筏が浮かび、右手に緑の山が続く
晴れた日の坂越湾。山と島に囲まれた、波のおだやかな海です。

牡蠣を育てる坂越湾という海

養殖の認証は、海で牡蠣を育てる仕事についての認証です。ですから、まずは私たちが牡蠣を育てている海のことを書いておきます。

坂越湾は、兵庫県赤穂市にある、周りを山と島に囲まれた湾です。波がおだやかで、湾に浮かぶ生島(いきしま)が潮の流れをととのえています。生島の森は国の天然記念物で、長いあいだ人の立ち入りが禁じられ、守られてきました。この森と、山のふもとを流れる清流・千種川(ちくさがわ)の両方から、海に養分が流れ込みます。

牡蠣は、海の中にとどまったまま、まわりを流れる海水の中のプランクトンなどを食べて育ちます。牡蠣の育ちは、海そのものの豊かさとつながっています。森と川と海がつながったこの湾が、これから先も牡蠣の育つ海であり続けること。それが、私たちの仕事の土台です。

坂越湾の海のことは、この日誌の1回目「坂越湾はどんな海か」でくわしく書いていますので、あわせてご覧ください。

青いかごに、殻付きの牡蠣がたくさん入っている
かごに入れた殻付きの牡蠣。

毎日の仕事のなかにある「海を守る」こと

では、海の上の毎日の仕事は、どのようなものなのでしょうか。

冬の牡蠣は、筏から縦にロープを吊るして育てる「垂下式(すいかしき)」という方法で育てています。牡蠣をつけたロープを海の中へ垂らし、筏の下の海で、季節をこえて育てます。坂越湾では、種付けから半年ほどで、水揚げできる大きさに育ちます。育つ速さは、海の水の温度や餌の量で変わるため、海の様子を見ながら育ちを確かめていきます。

育った牡蠣は、船で筏から引き上げ、コンベアの上で形の整ったものを選び、殻についた付着物を落とします。そのあと、丸い専用のカゴに入れて、もう一度海へ戻します。これを「活かし込み(いかしこみ)」といい、ひと潮(約14日間)以上、海で過ごさせてから水揚げします。

こうして見ると、牡蠣の仕事は、はじめから終わりまで、海の中で牡蠣を育てる時間が中心です。海を使わせてもらう仕事だからこそ、その海を続いていく形で使う。MELの養殖認証は、こうした毎日の仕事の積み重ねを、外の目で確かめてもらうものだと、私たちは考えています。

加工場の仕事と、これからのこと

海で育った牡蠣は、坂越の加工場へ運びます。洗浄したあと、紫外線で殺菌した海水で22時間以上浄化し、梱包して出荷します。加工場では、JFS-B規格(日本発の食品の規格)を取得し、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理を行っています。牡蠣の出荷が少ない時期には、作業場の清掃やペンキ塗りも毎年行っています。

いっぽうで、商品にMELのマークを付けてお届けするには、養殖の認証だけでなく、加工や流通の段階の認証(CoC)も必要になります。私たちはいま、このCoCの認証に向けた準備を進めているところです。どの牡蠣が、いつ、どこで育ち、どのように加工されたのかを、きちんと記録してたどれるようにする。そのための仕組みづくりを、加工場の仕事と並べて少しずつ整えています。

認証は、取ったら終わりではありません。海の仕事も加工場の仕事も、毎年、毎日の積み重ねです。準備が進んだら、またこの日誌でお知らせします。

この季節の牡蠣

いまは、冬の出荷を前に、牡蠣が筏の下で育っている時期です。坂越の生かきは、今季は12月初旬〜中旬からのお届けを予定しています。公式通販では、春に加工した冷凍むき牡蠣(生食用)を、一年を通してお届けしています。

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